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高森明勅
2016.12.11 01:00

男系「絶対」はいない

政府は、筋が悪過ぎる違憲の特例法に未練がましく拘っている。

これは何故か。

皇室典範の改正を手を着けると当然、皇室そのものの存続を
可能にする為の改正も、
視野に入って来るから。

しかし、国民は皇室の存続を願っているのではないのか。

それとも、政府は皇室を潰したいのか。

そんなことは、よもやあるまい。

皇室の存続を願う点で国民に対立はない。

その為の典範改正の方向性についても、
国民の間に根本的な対立は
あるまい。

政府は勘違いしているのではないか。

一部に頑迷かつ執拗な反対論者がいる、と。

しかし、少しでも責任のある議論をしようとする識者の中には、
男系「
絶対」を主張する者はいない。

これ迄も繰り返し引用して来たように、以下の通り。

百地章氏
万一の場合には、皇統を守るために、女帝さらに女系の選択
ということもあり得る」

八木秀次氏
正直に言えば私とて、女性天皇に絶対反対というわけではない。
男系継承という道を探して、万策尽きた場合には女性天皇も女系天皇
もやむを得ない」

政府は何を躊躇しているのか。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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